| 海外移住の一考察
良く耳にする帰国を余儀なくされた日本人。帰国さえ出来なくなった日本人。どうしてそんなことになるのか、私から考えて理解できない。中には騙されて、なんてアホな事を言ったり書いたりする人もいるが、事情は人それぞれだろうし、気の毒とは思うが、それではあまりにもお粗末なのではないのか。
日本の教育を受けてきた我々が、そんな失敗をしないよう、十分学習して、計画して、そして準備しての海外移住ではないのか。
私がかあちゃんに店を建ててやったり、家買ったり土地買ったりしただけで、心配する日本人もいるようだ。それはそれで有り難いが、それこそ小さな親切大きなお世話なのだ。そう心配するような本人と私が同じだと思って欲しくない。私はもう一度同じようなことをしてあげられる。かと言って私は大金持ちなんかではない。
まずそのために、経済的な計画をしっかり立てて来るべきなのだ。そこがしっかりしてないから日本に出稼ぎ、なんてはめになるのだ。
私は退職者だからもう一度ビジネスをやろうなんて微塵も思わない。金を浪費するために移住したのだから当たり前だ。その浪費の仕方がしっかりしてなかったり、ずさんな計画だから悲惨なことになるのである。
ここで、私の大まかな経済的概念を言っておこう。まず、自分が死ぬまでこの国で生きていくなら、いくら有れば、多少は困らない生活ができるのか、についてだが、私はこんな計算をした。
この国での日本人が何とか生活できる金として、1ヶ月10万円と仮定した。このお金だってこちらでは、一般の人間から考えたら夢のような大金だ。しかし、日本人だから最低の金額とした。
そして単純に考えて、退職とは大体60歳だから80歳まで生きたとして20年間食っていける金はいくらになるか、合計2500万弱だ。もちろん、月々の生活費を上げれば不足するし下げれば余裕になる。その上下にはキリが無い。
さて、その2500万用意しなければ移住できないのか、と言うことになる。もちろん年金等の入ってくる金が全く無い人は2500万位用意しなければ、途中で働きに日本に戻らなければならないことになる。このことは当たり前の話であって、最低でもその位死守しなければならない金額なのだ。
まったく簡単な計算なのだ。
それで、私の含み資産(年金含めて)はいくらか?2500万なんてものではない。
一般的な日本人なら、30年以上真面目に勤めていれば年金含めて手に出来る金額ではないかと思うし、日本の全財産を売り払って準備しても大幅に不足するなら、移住なんて止めた方がいい。
こっちに来てまで金を稼ぎたい、稼がなければ生きていけない、と言う人もいるだろう。それはそれでいい。人それぞれなのだから。ただ、途中で稼がなければ食っていけないような状況にならないような心構えや対策が重要なのである。 私は日本であくせく働いて、働くために疲弊した心と体を癒す為に、また、全く違う人生を送るために私は渡比したのだ。それなりの計画と学習、準備がないと、貨幣価値の低い国であってもつぶれてしまうのである。
これから海外移住を考えている方のために参考になれば幸甚である。
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