| 餃子大論争。 そもそも、本場中国では、水餃子がほとんどだ。本来、主食である小麦粉をいかにおいしく食べるかという工夫から餃子というスタイルが生まれた。 肉や白菜を小麦粉の皮に包んでおいしく食べる。 一方、日本ではほとんどが焼き餃子。ビールのつまみややご飯のおかずにするなら、やたら薄い皮でパリパリに焦がしたほうがいいのかもしれない。 中国人のコックは中身にニンニクは入れない。たれにすりおろしたニンニクを入れる程度だ。中身に入れると肉の味が負けてしまうという。 それと同じで中身の野菜は白菜にせいぜいネギくらいだ。日本人はキャベツを使う。東京ワンタン本舗の餃子の皮の包装紙には中身にキャベツを刻んで入れる とか書いてある。キャベツは甘味があったり、独特の青臭さがあったりして、やはり肉の味が損なわれてしまうので、中国人は使わないのだと思う。しかし、白菜 は下茹でして水気を絞って使う。日本人にはその一手間が面倒なので生のキャベツをそのまま刻んで入れるようにしたのだろう。餃子の中身はさっぱりしたほうが たくさん食べられていい、と中国人は言う。あたしの餃子は本場中国のやり方を踏襲している。 一方、王将の餃子がうまいなどと言ったやつはあたしの餃子を食って、もっと野菜を入れたほうが良いとかのたまわった。あたしの餃子は肉と野菜は半々くらいだ。 つまり、そいつは肉の味がキャベツの生みじん切りから出る青臭さなどに負けてしまった餃子を食いなれていて、そっちのほうがうまいとか言ったわけだ。 しかも市販の冷凍餃子を出している店では、ほとんど肉が入っていないので、ラードでも入れたほうが良いとか言ったらしい。つまりそいつとあたしとでは餃子 の味に対する基準が違うんだね。腐りかけの生キャベツがほとんどで、フードプロセッサーでみじん切りにして、ラードでも足した程度の冷凍インチキ餃子をうまい なんていう奴は、やはり同じ程度の作り方しかしていないだろう「王将の餃子」がうまいなんて言うわけだ。 人好き好きで、それぞれ好みが違うと言えばそれまでだが、インチキ食品に馴らされてしまった舌で、それを基準にしてあれこれ言わないでくれと言いたい。 同じような趣向のヒロさんにあたしの餃子と王将の餃子なんかを比較されるのは癪に障るから、7月くらいにはうさ亭美食倶楽部ではかわり餃子大会でもやるので、 ご招待するから食べにおいで。牡蠣入り蒸し餃子に、海老のたっぷり入った蒸し餃子でもやろうかと思う。これなら王将の餃子なんかとは比較されまい。 うさ
|