| 使用人の扱いについてはJackさんも気にされているようでしたが、こちらで日本人に良くありがちな一般的な話としては使用人を使用人として割り切れず、平等に扱かおうとする割りに給料だけは現地の相場で使おうとする日本人はよく見かけますね。
特に戦後の苦しい時代を経験している方や年配者はなおさらその傾向が強いように感じます。
大抵口を揃えて口にするのが「人間はみな平等」という言葉ですね。
厳しい言い方をすれば、日本で厳しい経験をしていても、途上国の厳しい現実には自分を合わせられない、という事が言えるかと思います。
私の周りに居る駐在員などは皆そうです。 フィリピンの事など殆ど知りませんからね。
私も確かに人間はみな平等という考えが根底にあります。 でも、その人の生きている環境や文化は人を平等には扱いません。
平等に扱っているつもりで相手の生きている環境を理解していない場合に起こるリアクションは大抵は日本人には信じられない方向に進みます。
我々は「犯罪を犯してまで」「世話になった人を裏切ってまで」しなければならないような荷物は背負っていませんから。
ドライバーやヘルパーを同じ人間として平等に扱いたいなら、彼らと近い環境に自分を置く必要があります。 こちらがフィリピン庶民の生活をするか、相手に日本人並みの生活をさせるかということになるのかもしれません。
後者の場合は相手が周囲のフィリピン人と壁を作らない限り不可能です。 周りから恨まれ、妬まれ極端な場合は殺されるはめになるでしょう。
だから初めからよそ者である日本人が彼らと壁を作るほうが格段に簡単でお金も掛からないと思います。
これからフィリピンに来ようと考えている人にはこの話は非常に重要ですのでお忘れなく。
私はスクワッターの中に入り込み日本から集めたお金で彼らの経済援助を7年近くやっていましたので、実際に多くの事を経験していますが、決して綺麗ごとだけでは治まらないのです。
自分が手を差し伸べなければ目の前で人の命が平然と失われ、自分が足元を固めないまま手を差し伸べれば、手を引っ張られ泥の中に引きずり込まれてしまう世界です。
海外に出たら 「他人に対してでも人は信じる事からはじめるのが人として美しい考え方」 「人間は皆平等で、そう思って接すれば心は通じる。」 「約束は守られるのが当たり前で守らない方がおかしい」 「人の命は国(警察)が守ってくれる」 「人に施した愛は通じる。」 「だますよりだまされろ」
などという話は全く通用しないと思っていないと大変な目に合うはずです。 日本国内で信じられている絵空事と思って丁度良いでしょう。
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