| 読む本も無くなってしまい、手持ちの本の中からフォークナーの『尼僧への鎮魂歌』を読んでいたら、はじめて出会った言葉が使われていた。 「烏兎怱怱」という。訳者は下に心のない字を使っているが。うとそうそう、歳月のあわただしく過ぎて行くさまを現すらしい。ネットで調べてみたら中国の古くからの言い伝えで月には兎が住み太陽には三本足の烏が住んでいるということから烏兎で歳月を意味し怱怱で慌しく過ぎて行くという意味になったようだ。 森山良子作詞BEGIN作曲のなだそうそう、沖縄の言葉で涙がつぎつぎとあふれてくるという意味らしいが、このそうそうも漢語の怱怱から来てるんだろうか? 閑話休題(それはさておき)三本足の烏といえばヤタガラス、神武天皇東征のときに先にたって案内したとかいう神話上の存在とされ、サッカー日本代表のユニフォームにもその形が縫い付けられているとかだが、なんのことはない、建国神話とか何とか言ってもおおもとは中国の古くからの言い伝えがもとになっているんやね。
うさ
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