| 昔、大腿骨を骨折して骨の中に補強ボルトを入れたことがありますが、手術して三日後には足を動かすように言われて驚いた。抜糸も終わってないのに動かすなんて。
主治医の先生は「抜糸まで足を動かさないとリハビリが大変になる。君の足は骨折前よりも丈夫になっている。」って言うけど、恐くてできるもんじゃない。
看護婦さんが、あとから「あの先生は凄い人です。若いけど日本でも有数の外科医ですよ。言うことを聞いた方が絶対にいいですよ。」っていわれた。
そう言えば、病院に担ぎ込まれ緊急治療を終えた後に、この先生に言われた。 「骨折したまま、3,4日我慢できるか。我慢できるならドイツから日本にはない特殊なボルトを取り寄せて治療する。」って。
「分かりました。我慢します。」といってベットで3日間寝ていたが、体を少しでも動かすと骨折した箇所に激痛が走る。あまりの痛さにベットで硬直していると背中の筋肉が痛くなってたまらない。体を動かすと骨折箇所から下は動かないで骨折箇所を中心に上半身が動くだけ。
こんな状態で手術を受けた後だから動かす気なんて起きない。すると、看護婦さんが骨折した側の足の膝を少し持ち上げて、足曲げてご覧っていうの。ところが力んでもほんの少ししか曲がらないの。1週間近く、動かさずにいただけで膝が曲がらない。看護婦さんが少し力をいれて曲げようとすると、骨折の痛みとは違う痛みが足に生じる。
「このまま、動かさないで抜糸までいたらリハビリが大変よ。痛くて、痛くて泣くわよ。」と看護婦さん。
それから、抜糸まで足を曲げる訓練をベッドでしたが、まぁ痛いのなんのって、たまらんかった。でも、おかげでリハビリは比較的楽に済んだ。術後2週間もしたら正座の訓練も始まり、1ヶ月後には歩けるようになった。
同時期に別の大腿骨骨折の患者さん達は、別の手術方法で治療を受けていて全員がまだ松葉杖の状態。一人だけ退院ができました。
後で分かったのですが、私の主治医は東大に勉強に来ていた台湾出身のお医者さんだったらしい。私がけがをした日にアルバイトで勤務していたんだそうです。スポーツ関係の整形外科を専門としていて、かなり有名な人だったらしい。
病院に担ぎ込まれたときに腕のいい先生に巡り会えるかどうかって、結構大事だよ。ヒロさんの主治医は大丈夫ですか。
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