| 3日に中国雲南省で発生した地震の救援隊が、水不足のために泥水を沸かしてカップ麺を調理している様子を撮影した動画が中国国内で注目を集めた。
しかし、この映像をめぐって中国・人民日報系のメディアである環球時報が、自国の他メディアに対して謝罪を強いられる結果となった。事態の一部始終について、当事者でもある中国広播網が6日に報じた。
中国の動画サイト・騰訊視頻に4日、震源に近い中学校で救援部隊の救援スタッフと思しき人びとがカップラーメンを持って鍋を取り囲む様子を撮影した動画が公開された。鍋には泥水が入っており、煮沸消毒したうえでラーメンの調理に用いるという。この光景は直ちに多くの国内メディアが報じた。
しかし、環球時報のウェブ版・環球網は5日「泥水ラーメンはウソ、情報を簡単に信じて前線の士気を傷つけるな」という環球時報記者の文章を掲載。
ある軍の救援部隊責任者が「そんなことは常識的ではない」と語ったことを理由に、「泥水ラーメン」の映像を「ニセのニュース」と断定するとともに、救援部隊責任者が「別のたくらみがある画像を簡単に信じて、救助部隊の士気をそがないでほしい」とコメントしたことまで伝えた。
これに対して、中国中央ラジオ局の記者が真っ向から反発。同局の特別報道部は6日午前、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上で「調査をしていないものに発言権はない」という見出しを付したうえで、「局の記者が現場に居て、確かに見たこと。そうせざるを得ない状況だった」と発言。同局の記者アカウントも「事実だ。自分も同僚もそれを食べた」とつぶやいた。
すると、同局が発言した約3時間後に、環球網の微博アカウントが「現地にいる記者や動画撮影者による報道は事実で、誤っていたのは私だ。一切を軽々しく否定してしまった」などとする、報道部副主任の謝罪発言を掲出。
現地で組織された民間の救援部隊が混濁した水道水に消毒薬を入れ、煮沸したうえで調理に使用していたことを認めた。
謝罪声明を受けた中国中央ラジオ局はその後「あなたの謝罪を見た。しかし、こんな報道をしてはいけない」というタイトルを付け、「われわれは無知の言論に対してねちねち言うつもりはない。しかし、デマの拡散が前線の物資供給状況に対する誤解を生んだ。虚偽報道は記者にとって大きな恥であり、すべてのメディアが守るべき最低ラインだ」と改めて環球網の報道を非難した。(サチーナ)
中国のメディアでも「虚偽報道は記者にとって大きな恥であり、すべてのメディアが守るべき最低ラインだ」とよ。朝日はどう考えてんだろう。
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