| 2006/02/19(Sun) 12:57:34 編集(投稿者)
今回新しく来た20歳のメードの4歳になる子供を我が家に連れてきたことにより、さらに色々なことが分かってきた。この国の、メードという仕事に就かなければならない人達の、もう少し具体的なものの考え方感じ方を探ってみたい。
現実的な行動から推し量ってみるに、以前にこの掲示版に書いた、15歳のメードの妹が我が家に、ジプニーにただ乗りして2回も家をオン出てきた。2回目は両親揃って引き取りに来た。その時に父親が月給が1600Pしか貰ってない、と言う話があった。どうも、その話しも皆さんご指摘の通り眉唾だったようだ。
そして、その妹を引き取りに来た後、我が家から母親がメードとして勤めている家に連れて行き、2週間ほどその家に滞在していたようだ。その家とはマテナさんのネーボル。
家族関係を図式?すると
15歳のメード+2回も我が家に来た妹+母親もメード+月給1600Pの親父(一家) 20歳のメード+今回連れてきた4歳の子供(父親と2歳の子の一家)
この人達は田舎のダボイランではご近所だったのだ。 ついこの間、母親メードが妹と4歳の子供二人連れてタボイランに帰って行った。 その妹は、我が家が甘かったらズーッと我が家に居着く可能性があったのである。4歳の子供もしかり。つまり、この国のおおかたの貧しい人々は、お金持ちにお金を貰ったり、世話して貰ったりすることはなんの恥でもないと言う根本理念が働いていたのである。
自分を厳しく見つめる日本人種との大きな差がこれである。その証拠に20歳のメードは、4歳の子供を我が家に連れてきたことを、なにも恥じてはいないし、お詫びもないのである。
ただ〜し、気をつけなければならないことがある。それは我が家の場合であるが、もし、妹や4歳の子供をすぐに叩き出したり、冷たいあしらいをして追い出したりするものなら、その仕返しは我が子供に帰ってくるのである。
乳飲み子はものを言えないから困ったことになる。もし、赤ん坊がいなかったら違った方向で仕返しが来ることも考えられる。このような場合、怒りつけたり追い出したり、性急に物事を運ばず、雇い主側がどういう考えを持っているのか、ゆっくりと態度で示す他は無いのである。
4歳の子供が飛び込んできたとき、私は失敗した。あまりにも瞳が綺麗だったので、甘い態度をとってしまっていたのだ。そこに付け入るすべを、この4歳の子供はきちんと身につけていたのである。
最初の2〜3日は私にすり寄ってきていたが、私が優しく?無視し続けてたらそのスリよりが止やんだ。ただ、赤ん坊に触りだしたのでヒヤヒヤしたが、グッと我慢していた。ここで、怒ると前述のようなことになると思い頑張った。 今回のようなメードの家族の飛び込みケースを、かあちゃんに聞いたら時たまあることだ、と言っていた。問題はその対応なのだろう。かあちゃんもメードのいる家に長く居候していたから、その当たりの事情は解っていたようだ。 私が怒らないよう、親父の給料が1600Pだと言い張ったのは、私が怒りをすぐ爆発しないよう、この国の事情を知らせたかったのかも知れない。 以前にも中年メードの酷さを体験したが、今回改めて、この国の経済的にも精神的にも我々と大きく違う人々の現状を思い知らされたのである。
思い出したことがある。20年前、エジプトを旅した時だ。どこに行っても金くれ金くれの嵐だった。
最高傑作だったのが、カイロ博物館でのことだった。結論から言えば、ポリスと言う表示をつけた、国家公務員でもありれっきとした博物館のポリスが、金くれ、と言ってきたことである。これは、この国では恥でも何でもないのである。
金くれのことをバクシーシ(喜捨)と言う。
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