昨年,完成してたのに,どんな事情があったのか,やっと5月13日公開されます。
恋する トマト クマインカナバー
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=6896
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監督:南部英夫
出演:大地康雄/アリス・ディクソン/富田靖子/村田雄浩/ルビー・モレノ /織本
順吉/いまむらいづみ/でんでん/阿知波悟美/あき竹城/石井光三/藤岡弘、
原作:小檜山博「スコール」(集英社刊)
プロデューサー:松本きい/松田芳樹/小坂一雄/飯田康之
脚本:大地康雄
撮影:小松原茂
照明:三善章誉
美術:西村伸明
音楽:寺田鉄生
配給:ゼアリズエンタープライズ
2005年/日本/126分/35mm/カラー/ビスタサイズ/DTS
名峰、筑波山を望む、霞ヶ浦周辺に広がる美しい田園地帯。まばゆい陽光の降り
注ぐフィリピン・ラグーナの村。「恋するトマト」は、二つの土地を結んで、切
なく愛おしく、日本人の中年男性と美しいフィリピン人女性が恋を紡いでゆく、
アジアン・ネイチャーなラブストーリーである。
都会に暮らす人たちには、実感しにくいことかも知れないが、恋愛や結婚が遠い
世界の話でしかない男たちが日本の農村には少なからず存在する。農家の長男に
生まれたというただそれだけの理由で、結婚をあきらめる男たち。現在の農村の
最大の悩みは嫁が来ないこと、それによって引き起こされる後継者不足。そのた
め日本の農業は窮地に追い込まれ、近い将来、国内で食物を作る人間がいなくなっ
てしまう恐れすらある。それはとりもなおさず食糧自給の壊滅を意味するのだが、
「恋するトマト」の主人公、野田正男は、こうしたわが国の農村の危機を一身に
体現した存在である。40才を越えていまだ独身、それでもお見合いを重ねて必死
に結婚へとあがいている。
そうした社会的なテーマを背景に覗かせながら、物語はラブロマンスという映画
が最も輝く道をひた走る。遠い異国の地・フィリピンで、運命に導かれるように
出会う正男とクリスティナの恋は、ふたりに共通する作物を育んでいく喜び、大
地へのいつくしみ、太陽や水への感謝の気持ちなどと相乗しながら瑞々しく育ま
れていく。
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