| ここ、セブの田舎アルカンタラでは、昔の日本と同じように、オバケにまつわるお話がたくさんあります。 (便宜上、妖怪、悪霊、オバケ、その他、全てひっくるめて『ワクワク』とします。)
ここに住み始めて2年、いろんな人から、『ワクワク』のついて数多くのお話を聞きました。 そのほとんどが『ふ〜ん、そうなの。』という感じで、信憑性の全く感じられないお話でした。
例えば、「クエッ」「カスカス」「キキッ」。はっきり言って鳥です。昼間に同じ鳴き声をよく聞きます。 だけど、1つ疑問が。どうして鳥目の鳥が夜飛ぶのでしょうか。ふくろうでもないのに。
数多くの『ワクワク』のお話を聞いて、1つだけ日本と違うなあと思ったのは、 最後に、『ワクワク』はあの人だ。と言う結論になる事です。
聞いた話を1つ、 夜,道端に七面鳥がいた、なんでこんなところにと思って捕まえようとしたら犬だった、 おかしいなと思ってよく見たら○○さんちのおじいさんだった。
もう1つ、夜,外にあるトイレに行って戻ろうとしたら地面に鳥がいた、これは『ワクワク』だと思い、 棒切れで殴ったら逃げて行った、次の日、○○さんちのご主人が頭に包帯を巻いていた。
もう1つ、夜,道で○○さんにあったら、先に声をかけなさい、黙っていると襲いかかってきます。
もう1つ、「キキッ」「カスカス」「クエッ」など『ワクワク』の声が聞こえたら、 『お前が誰か知ってるぞ、明日、お前の家に行くぞ』と大声で言えば寄って来ない。
こちらでは、妊娠中や、重病人のいる家庭に、普段はほとんど来ない『ワクワクファミリー』の人が 訪ねて来るそうです。(これは思い当たるフシがある) 昼間に様子を見に来て、再度、夜に別の何かに姿を変えて来るそうです。 これはマジ恐がります。
妊娠中や重病人のいる家庭ではそんな時の用心として、竹やりや、拳銃、ナイフなどの武器を用意してます。 この竹も普通のでは効き目が無いそうで、2つ離れた町から特別?な竹を採って来るぐらいです。
日本だったら、差別、人権問題になるでしょうが、こちらでは誰もが知っていて、ごく普通に話されています。 私の居るバランガイに3家族の『ワクワクファミリー』がいるそうです。 昼間は普通の人間の格好をしていますが、夜になると変身?するそうです。 普段はごく普通のご近所さんとして、一緒に酒を飲んだり、バスケをしたりしていますが、 カゲでは『ワクワク』扱いしてる訳です。い〜のかなぁ〜。
|