| 行方不明者の捜索が続く東日本大震災の被災地に府警の広域緊急援助隊が入り、活動を続けている。これまで2次にわたり約400人が派遣され、過酷な環境の中で、行方不明者の救助捜索や犠牲者の検視、身元の確認をしている。震災直後に宮城県入りし、検視活動にあたった江河和彦警視(捜査1課)に体験を聞いた。【林哲平】
第1陣として派遣された検視班19人が14日朝、遺体安置所となった同県気仙沼市立新城小学校の体育館で目にしたのは信じられないような光景だった。無数の遺体がブルーシートを敷き詰めた床に並ぶ。安置台すらなく、被災した民家から持ち込まれたと思われるカーテンやシーツでくるまれていた。
遺体の前で手を合わせ、医師と遺体に向き合う。多くは近くの介護施設に入所していた高齢者だ。室内履きを履いたままの人や、カテーテルを挿入したままの人、中にはランドセルを背負った小学生の女の子も。ほとんどが水死。「逃げる間もなくあっというまに津波に襲われたのだろう」と最期を思いやる。断水の続く中、なんとかしてポリバケツ1杯の水を入手、顔の泥を落として再び手を合わせるのがやっとだった。
日没までに42体の検視を終え、所持品や生き残った施設職員からの聞き取りなどで身元確認を進めた。「感情を入れると、とてもできる仕事ではない。検視官としての目を保つため、無意識のうちに冷静であろうと努めていた」と作業の過酷さを振り返る。
警察庁によると、26日午前10時現在、宮城県内の死者は6097人に上り、行方不明者も6237人を数える。大規模な火災の影響もあり、見つけても搬送できないままの遺体も多数あったという。「これから腐敗が進む遺体の収容や身元確認はますます難しくなる。早く遺族の元に返してあげたいのだが」
府警の第2次派遣隊も宮城県などで活動を続けている。(毎日)
今朝のテレビで津波の直撃を受けた小学校の捜索状況を見ました。多くの児童の遺体が見つかったそうですが、いまだ見つからない生徒もいます。 校舎の近くに捜索で発見されたランドセルが泥らだけのまま、並べておかれたいます。子供を捜す親御さん達が自分の子供のランドセルを探しています。 天災とはいえ、あまりにもむごい。
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