| 私は、道義という限りは普遍的なものだと思うのですね。人類が人類たる所以は他者への共感能力だと、思うのです。人間が利他的な行動をとることもある、というのは類人猿の昔からだそうです。たとえば、アマゾン?のホエザルがヒョウなどの捕食者が接近したときは、最初の発見者が群れ全体に対して警告の鳴き声を発するという。それはその個体自身を危険にさらす行為でもある。しかし、群れ全体をそのことによって生き延びやすくする利他行為でもあるわけです。それ自身は「遺伝子の利己的なふるまい」だとしても。 むろん、チンパンジーの群れが群れ同士のぶつかり合いの中で戦争のようなことになることもあるようです。虐殺もあるようです。しかし数十万年の人類の歴史のなかで、国家という化け物を生み出し、核武装するにいたった今日では、戦争をしない、偏狭な自己民族中心主義におちいらない、という普遍的な道義を確立しなければ人類自身、絶滅の危機にあることは明白なのではないでしょうか? かっての植民地侵略が正当だったということは、同じことをまたやるぞという宣言でしかありません。それでは戦争にいたる道であることは明白なのではないでしょうか?
うさ
|